マレーシア(UPM)留学と理系大学院のブログ

2018年9月から2019年2月までマレーシアに留学していた理系大学生です

12.タマンネガラのジャングル(ブンブンクンバン)で寝た(最新版?)

Selamat pagi!

ミッドセメスターブレイクでタマンネガラ国立公園に行き,ブンブンクンバンで寝てきました.2018年10月訪問.

水曜どうでしょうについては全く知らずに訪問しております.

 

タマンネガラについて

タマンネガラという名前はマレー語で「国立公園」という意味です.そのためマレーシア内には他にもタマンネガラと呼ばれる場所がありますが,一つだけそのままタマンネガラという名前の場所があります.

 

今回はそのタマンネガラのジャングルの中にある,ブンブンクンバンというところで寝たお話です.

 

タマンネガラへの行き方

タマンネガラへの自力での行き方は二通りあります.KLから直行便やツアーもあるらしいですが、それは省きます.

※私たちは訪問者が少ない雨季に行きました.船の運航取りやめがあったり,比較的活気がないなと感じたりしたので,乾季の場合は状況がかなり異なる可能性もあります.

 

まずはタマンネガラの近くのJerantutという小さな町まで行きます.そこからタマンネガラ国立公園の入り口のめちゃくちゃ小さな町,Kuaha tahanまでバスかボートで行きます。

 

二通りの方法

1.Jerantutからタマンネガラ対岸のKuala tahanへバスで行く.

2.JerantutからKuala tembelingまでバスorタクシー(40リンギット)で行き,そこからボートでKuala tahanへ行く.

私たちは,行きは2の方法で,帰りは1の方法で行きました. 

 

行き(2の方法)

Jerantutに宿泊した翌朝,jerantutのバスターミナルへとりあえず行き,そこからタクシーでkuala tembelingへ向かいました.

 

※JerantutからKuala tembelingへバスで行けるかどうかは分かりません.後述しますが,Kuala tembelingから戻るバスは見ました.

 

Jerantut バスターミナル.グーグルマップでは閉鎖と書かれているが使われていました(2018年).旧バスターミナルがあり,そちらは更地になっているので,こちらが新バスターミナルだと思われます.

 

Kuala tembeling.ここからボートでタマンネガラへ行けます.

 

kuala tembelingからは,毎日二本9時と13時に船が出ているようです(午前の便の正確な時刻は忘れました).我々は8時台にkuala tembelingに到着しました.川の近くに2か所ツーリストセンターみたいなものがあります.混むときはライバル同士なのかもしれませんが,雨期で客がいないのでどちらで船を予約しても値段と時間は同じだし,共同運航している感じでした.

そして,雨季で客がいないので午前の便は欠航と言われました...午後の便は僕ら(2人)が乗るなら出すといわれました.ここでしばし逡巡... ボートには乗りたいが5時間も無駄にしたくない... しかしJerantutに帰るにしてもタクシーを呼ばないと帰れないし40リンギットもかかる.

ということでヒッチハイクを決行!!人生初のヒッチハイクをマレーシアの山奥の地でドイツ人の友人と行うとは夢にも思いませんでした.まあ結局30分くらいで諦めました.あんまり車が通らない.

結局13時の便までゆっくり待つことにしました.食事をしたり,歩いたり,座ったり,座ったり....

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チキンヌードル的な奴

 

13時ころにタマンネガラからボートで帰ってくる便がKuala tembelingに到着しました.そして,その乗客に合わせて,Kuala tembelingからJerantutへ行くバスが出ていました.これで帰れるんですね.でもこのバスは僕らがKuala tembelingへ着いたときから留置されていたので,帰りだけ運行,もしくはツアー用なのかもしれません.

 

ツーリストインフォメーション的なところで,タマンネガラへの入園料,カメラ持ち込み料金など支払いました.

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ツーリストインフォメーションセンター的なところ

ボートに乗ってKuala tahanまで行きました.

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このボート本当におすすめです!熱帯雨林の中を猛スピードで爆走します.かなり小さめのボートで,水面も余裕で触れます.サルや牛,象などの動物もいっぱい見られました(象がいたらしいけど,自分は見つけられなかった...悔しい).川が浅いところでは船の底面がごつごつぶつかります.こんな体験あんまりできないのでは? ちゃんとライフジャケットは貸してくれます.1時間30分でタマンネガラの入り口のKuala tahanへ到着しました.

 

帰り(1の方法)

この方法は楽勝です.Jerantutバスターミナル~Kuala tahan間を一日二往復しています.時間は下の写真の通りです.

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バスの時間

一つだけこれで迷うのは,Kuala tahanでどこにバスが止まるのかですね.この洗濯屋さんの前です.

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ここにバスが停車

ブンブンクンバンとは

ブンブンとはマレー語で「屋根」を表します.ブンブンはジャングル内に設置されている動物観察小屋で,合計で5つあるようです.ブンブンクンバンはその5つのなかで最も遠くにあり,多くの動物が見られると期待されているらしいです.地球の歩き方によると,虎や象も目撃されているようです.動物をよけるため,高床式の建物になっています.中にはベッドがありますが,土台だけで何も置いてないです.またトイレもありますが,汚すぎて閉鎖されていました.

水曜どうでしょうで大泉さんがブンブンに泊まったようで,日本人の訪問者もまあまあいるようです.名前がブンブンの中に刻まれていました.

ブンブンに宿泊する際は,Kuala tahanの受付で申し込みが必要です(宿泊料5リンギット).また,他のブログ情報ですが11月から1月15日まで雨季のためにブンブンには宿泊できないようです.

マレーシア!タマンネガラ(タマンヌガラ)探検 第3夜 | ANAマイル・ゆいゆい旅ブログ

 

ブンブンクンバンへの行き方

ブンブンクンバンへの行き方はかつて3つありましたが,2018年現在は2つとなっています.もともと一番多く用いられていたであろうルートの橋が崩落したからです.ちなみにその崩落は日本人ブロガーさんが見つけたようです.

【一人で】いざブンブン・クンバンへ!【歩いて】(2017年5月10日~2017年5月11日) – そろ日和

 

1.Kuala tahanから山の西側をまわるルート(今回のルート,水曜どうでしょうのルート?)

2.Kuala tahanからボートに乗り(自分でチャーター),Kuala trengganで降り,1時間程度歩くルート

3.Kuala tahanから山の東側をまわるルート(2018年現在は不可能)

 

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緑のルートが今回我々が進んだ道

看板には3.のルートは12 kmであると案内されていました.1.のルートはそれよりも1 kmくらい長い13 km程度ではないかと推測しています. 追記:11.5 kmらしいです.


基本的に緩やかな登り基調の非常にぬかるんだ道でした.地図上ではそこまで曲がりくねった道ではないように描かれていますが,後半は非常に曲がりくねった足場の悪い道でした.しかし,ほとんど需要のないジャングルの道としては意外と整備されていました.後述の川までの道で大きな分かれ道は3つほどあったと記憶していますが,すべてに看板があるので迷うことはないでしょう.ただ,倒木や土砂崩れを回避するために複数の道ができている場所もあるので注意が必要です.

 

こんな感じの道を行きます.やばいです.

最後のほうで川の中を渡ります(実はここには橋の残骸があった...多分橋が落ちてからずっと放置).通常時の川の深さは50 cmほどですので,難しくはないですが,激しい雨が降っている日に行くのは危ないと思います.帰りに雨が降って帰れなくなった場合は,Kuala trengganへ行きボートを待つ手があるかもしれないです(未確認).その川にたどり着けばあと15分で到着です.川を渡った後に分かれ道が2つあります.一つ目は右から来るKuala trengganからの道で,左に行きます.すぐにもう一つの分かれ道がありますが,そこは右に行きます(雰囲気で分かると思う).

 

 

最近,ブンブンクンバンへのストリートビューが追加されていました(笑)

現在見られるストリートビューは,ルート2です.

 

ヒルがたくさんいるため,長靴下,ぴったりと肌に密着してヒルが侵入しないようにするための服,ヒルを取り除くためのゴム付きグローブ,虫よけスプレーが必須です.

8:30ころに出発し,途中で合計1時間ほどの休憩(兼ヒルを取り除く時間)を挟みながら,14:30ころに到着しました.正直言って非常にきつかったです.最後のほうは歩いても歩いてもなにも目印を得られず,あと20分歩いて着かなかったら戻ろうと決めたころに川にたどり着きました.8:30出発というのは今考えると少し遅かったと思います.できれば前日に受付で予約をして,7時頃出発するべきだと思います.

 

 

 

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ブンブンクンバン

ブンブンクンバンでの生き方

ブンブンクンバンでは野生動物の危険と隣り合わせのため,快適に過ごせるわけではありません.扉は壊れており,立て掛けるしか方法がありません.トイレはできるだけ明るいうちに行っておかないと,死ぬほど怖いです(動物に食われて死ぬかも).最悪の場合は室内で用を足して外に放り投げるというのも手であると思います.

夜中に屋根の上を猿か鳥がずっと歩いていて怖かったです.また,早朝には犬の鳴き声が聞こえてこれまた怖かったです.

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これがブンブンクンバンの素晴らしいベッドだ!!

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ブンブンクンバンからの景色

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ドアのバリケード

ブンブンクンバンへの持ち物

・水:5 L以上 無いと死ぬ

・食事:昼,夜,朝の食事

・虫よけスプレー:蚊はあまりいなかったが,ヒルにも少しは効果あり?

・サバイバルナイフ:ヒルをはぎ取る,または動物と戦うため

・蚊帳:ブンブンクンバンは高さ5 mくらいあるので蚊はあまりいませんが一応

・枕:服などで代用可能

・トイレットペーパー:トイレは使えませんが

・ライト:もちろん電気はありません

・方位磁石:迷った時のため

地球の歩き方には「マットレスと枕は用意されている」と書いてありますが,ありませんでした.あってもカビカビで絶対に使いたくないと思います.

 

最後に

ブンブンクンバンは本当にクレイジーな場所でした.死と隣り合わせで,甘い気持ちで行くような場所ではなかったです.私はアウトドア経験豊富な友人と行きましたが,素人の方は絶対に一人で行くことはやめてください.受付でブンブンの予約はしますが,入山届のようなものでもないので,どこかで倒れていても誰も助けに来ません.また,トイレ問題や同時に宿泊する人がいる可能性から,女性だけでの訪問は避けたほうが良いと思われます.あと,天候確認と早めの出発,撤退,大量の水を持っていくことを徹底してください.

 

2023年ころにブンブンクンバンへ挑戦し,撤退した日本人の方々が記事を書いていました.この方たちのように,あまり水を持たずにゆっくりとジャングルを観察すると言うのは自殺行為です.ジャングルをゆっくり楽しみたいのであれば,お金を払ってガイドをつけるなど可能でしょうから考えてみてください.

torizukan.com

 

動物観察小屋でしたが,疲れからほとんど動物を観察せずに休みました.特に夜なんかは怖くて観察どころではなかったです.

特に行ってもそこで面白いことはあまり起こりませんが,クレイジーな体験はできるので頭がおかしい方は安全対策をしっかりとって行ってみてください.

 

ブンブンクンバンなどを楽しんだ後には,臭い衣服が大量に出るでしょう.そのための洗濯屋さんがKuala tahanにはありますので,利用してみてください.

 

※このブログの内容は現在変更となっている可能性も十分あり得ます.参考程度にしてください.このブログで生じたいかなる損害にも筆者は責任を負いませんのでご了承ください.